2008年01月10日

岡さん

CIMG4258.JPG

昨日は新年始めてのホームでの刺し子の日。
いつもの部屋での刺し子はせず、お茶をいただきながらいままでの作品観賞をしました。
コースターを手に、最初の頃の乱雑な針目をみて「ああ、これは一年生や」「まあこれなら三年生かいの」と和やかなひととき。
これまでのコースターは入り口のコーナーに一週間ほど並べることになりました。
テーブルに置いてあった製作途中の布に、先生が「ああっ、これ岡さんの…」

岡さんは矍鑠たるといった感じの男性で、最初の頃気になるのか時々様子を見にきました。
何度目かの時「自分のボタンを自分でつけれるように」とはじめて参加。
赤い布とカラフルな糸を選び真剣に刺していましたが、途中横でピアノを弾いていた人と元気に歌い始めました。
その日のことはなぜだかはっきり覚えていて、3月のぽかぽかとした陽ざしの桜便りの頃でした。

それからは今月は覗いてくれるかな、といつも刺しかけの赤い布を持っていきました。
体調が悪かったり一時入院すると見えない方もいますので、岡さんもそうなのかなと。
ところが先生のお話では、岡さんは4月に部屋で倒れそのまま亡くなられたとのこと。

「わあ、岡さんの」先生や周りの方もそう言いながら懐かしそうに手にとります。
数回、それもほんの数時間の出会いなのに、赤い布の針目にあの日の岡さんを思い出します。
途中になった赤い布、少し刺し足し皆さんのコースターと一緒に並べたいと思います。
posted by うらら at 08:22| Comment(4) | TrackBack(0) | ひぐらし | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
あけましておめでとうございます

そう
だから一期一会
一球入魂でないと自分が後悔する仕事なんだ。

身体が死んでも 
覚えてることで、思い出すことで永遠の命になる。
忘れちゃならないんよ。
Posted by 明美 at 2008年01月10日 09:25
10年ほど異業種交流のような会で、特養に勤務されている青年の言ったことを時に思い出します。

僕達は懸命に介護をするけれど、元気な笑顔になったその人に街角で出会うことはありません。
最後はどこか入院されるか亡くなるか。
そう考えると寂しくて悲しい仕事です。
前向きな彼は、施設内でも積極的にイベントしたり入所者が楽しく過ごせるよう努力しているとのこと。

明美さんのコメントに頷きながら、彼の言葉を思いだしました。

Posted by うらら at 2008年01月12日 12:22
岡さんの刺し子のように
母にも誰かの心に刺し子を残してるようなことがあるのだろうか?
娘の手元を離れた世界で暮らしていて
多くの人の手を借りている
借りているという負な心持ちだけじゃない
どんな小さな形でもいいから何方かの心で
暖かい色で生きていられたらいいなと思います。
自分で現世との別れを選択しておいて
虫のいい願いとは思うけれど、、、


Posted by さるちゃん at 2008年01月14日 11:26
『さるのこしかけ』に遊びに行き、サルちゃんの心の一部をそっとみて帰っています。

ある日持っていた人形に、おねえさんの名前を呼んでいた。
一緒に暮らし時々行くサルちゃんの名前ではなくて…。
さらりとか書かれていたけど、光景や心情が浮んでずっと残っています

<暖かい色で生きていられたらいいなと思い ます。
と思うさるちゃんがいるんだもの、オババちゃんの世界のパステルカラーで過ごされてる。
『さるのパンツ』のシーツのような。

調子のいい返事みたいだけど、こしかけで読む時々のオババちゃんの様子で私はそう
思っています。

Posted by うらら at 2008年01月15日 09:00
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