2007年12月25日

レモンから…

レモン哀歌 高村光太郎の『智恵子抄』より
 
  そんなにもあなたはレモンを待つてゐた
  かなしく白くあかるい死の床で
  わたしの手からとつた一つのレモンを
  あなたのきれいな歯ががりりと噛んだ
  トパアズいろの香気が立つ
  その数滴の天のものなるレモンの汁は
  ぱつとあなたの意識を正常にした
  あなたの青く澄んだ眼がかすかに笑ふ
  わたしの手を握るあなたの力の健康さよ
  あなたの咽喉に嵐はあるが
  かういふ命の瀬戸ぎはに
  智恵子はもとの智恵子となり      
  生涯の愛を一瞬にかたむけた
  それからひと時
  昔山顛でしたやうな深呼吸を一つして
  あなたの機関はそれなり止まつた
  写真の前に挿した桜の花かげに
  すずしく光るレモンを今日も置かう
          

CIMG4238.JPG

教科書にも載っているという、レモン哀歌をふと思い出しました。
でもこのレモン、皮が厚くてそうとうがりりと噛まないと「トパアズいろの香気が立つ」てことにはなりません。 実家の庭のレモンの黄色は、遠くからでもビタミンカラー。
枝の奥のたわわに生っているのを写したのにうっかり捨ててしまって、そばかすありのレモンです。

かんきつ類は緑の葉と実があるのを見慣れていたので、学生時代初冬の青森を旅しりんごの木を見たときなんだか感動しました。
どんよりと曇り空の下、茶色い枝に赤い実が続く光景はふしぎな世界。
駅前ではスカーフで顔を包んだおばさんたちが木箱にりんごを積み上げ売っていました。
キーンとした寒さの朝の駅、赤いりんごと白い息が印象的でした。
駅前のりんご売りは青森駅の風物詩だったようですが、今はきれいなビルになっているとか。



posted by うらら at 09:45| Comment(0) | TrackBack(0) | ひぐらし | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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